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第42代 理事長 猪島 慎介

2017年度  理事長所信
 
【はじめに】
 本年度一般社団法人郡上青年会議所理事長の大役を仰せつかり、先輩諸氏が培ってこられた英知と勇気と情熱を絶やすことなくしっかりと引継ぎ、郡上青年会議所の新たな魅力を創出し伝えていく責任に身が引き締まる思いであります。
 青年会議所最大の運動は地域社会に対して変革をもたらすことのできる人材を生み出すことだと私は考えます。人材が多ければ多いほど運動の輪が広がり、地域の大きな変革へと繋がっていきます。魅力ある人材にはどうしたらなれるでしょうか。それはすべての物事に対して「一期一会」の精神で取り組むことだと私は確信します。
 私は2007年に郡上青年会議所に入会をして今年で11年目を迎えます。これまで「明るい豊かな社会」の実現を目指す運動の中から多くの成長する機会を頂き経験を積むことができました。青年会議所に入会したからこそ多くのものを得られたのであり、現在の私がいます。これまでに得た多くの学び、経験を理事長としてメンバーに伝え、多くの成長する機会をメンバーに与えていきたいと考えております。また私自身も理事長という役職を成長する良い機会だと捉え「一期一会」の精神で取り組んで参ります。
 「一期一会」という言葉は、茶道に由来する日本のことわざで、茶会に臨む際には、その機会は二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会いであるということを心得て、亭主・客ともに互いに誠意を尽くす心構えを意味しております。現在では、茶会に限らず広く解釈がされており「あなたとこうして出会っているこの時間は、二度と巡ってはこないたった一度きりのものです。だからこの一瞬を大切に思い、今出来る最高のおもてなしをしましょう」という捉え方と「これからも何度でも会うこともあるだろうが、もしかしたら二度とは会えないかもしれないという覚悟で人には接しなさい」という意味も含まれております。青年会議所運動においても、様々な場面で新しい出会いあります。その一つひとつの出会いを成長する機会にしていただきたい。また一つひとつの事業を二度と巡ってはこない成長する機会だと捉え積極的、前向きな気持ちで取り組んでいただきたい。「二度とこないこの一瞬に、今しかできないことがある、自分にしかできないことがある、だから自分がやるんだ」という「一期一会」の精神を持って運動を展開することが「明るい豊かな社会の実現」につながると考えます。
 
【個性と魅力あふれるまち「郡上」の発信】
 現在この郡上市を構成する7地域には、地域にある有形・無形のまちづくり資源を生かし、30を超えるまちづくり団体と14のNPO法人が組織されており、さまざまな市民活動が行われています。このことから「青年会議所しかない時代から青年会議所もある時代へ」という言葉をよく耳にするようになりました。しかしながら郡上青年会議所には、先輩諸氏の41年に亘る献身的なまちづくり運動の中で培われてきた地域からの信頼があります。この先も地域に必要とされる組織となるべく、私たちは先輩諸氏が築きあげてこられたこの礎のもと、更なる地域からの信頼を積み重ねていかなければなりません。そのためには郡上青年会議所として個性と魅力あふれる「郡上」を強く発信していく必要があります。
 郡上市は、長良川の源流域に広がる美しい森と清流を守り、歴史・文化遺産を継承する市民文化を育む地域であります。この郡上の自然、歴史文化、人材、食が郡上の魅力であり、その中で感じる「郡上らしさ」が個性であります。このまちに住む誰もが、持続的に心豊かに共に生きていくまちを創り上げていくには、市民一人ひとりが、自分たちの住むまちの魅力、個性を認識し「この郡上をもっと良くしたい、もっと知ってもらいたい」と思う気持ちが必要です。青年会議所が先導者となり「一期一会」の精神を持って郡上の魅力、個性を活用した運動を市民との関わり合いを広めながら展開することで、故郷を愛する心を育み、地域に誇りを持った市民があふれた、魅力ある郡上市へとつなげて参ります。 
 
【悠久の歴史に息づく白山文化を若い世代へと継承する】
 郡上市には誇れる文化があります。今から1300年前、秦澄大師がそれまで神のすむ神聖な霊山として人が足の踏み入れることの無かった白山を初めて登頂したことが、白山の開山、白山信仰の始まりとなりました。白山山麓の加賀、越前、美濃の三馬場と禅定道筋にはそれぞれ寺社や集落が形成され、人、物、情報が行き交い、白山山麓特有の生活文化が培われました。そのような交流の歴史から生まれた文化は、郡上おどりや白鳥おどり、市内各地に伝わる神楽などさまざまな伝統芸能や、多くの文化財として今に息づいています。2017年は郡上の成り立ちにも大きな影響を与えている白山開山から1300年目という記念の年となります。この一つ節目となる素晴らしい機会に、悠久の歴史を見つめ直し、白山の自然と信仰が育んだこの白山文化を、「一期一会」の精神で、郡上市と私たちと同じ世代の地域づくり団体と協働し、若い世代や子供たちへと継承する必要があります。
 
【魅力あるJAYCEEの育成】
 青年会議所は「明るい豊かな社会」の実現に向けて、地域のリーダーとなる青年が集う団体であります。郡上青年会議所が今よりも更に魅力あり、地域に必要な組織になるためには、次世代に向けた強固な組織運営の確立、青年経済人として、JAYCEEとしての資質向上、能力の開発が必要になります。近年、郡上青年会議所は多くの新入会員を迎え更に飛躍できる環境になりました。しかし経験年数が5年未満のメンバーが大半で、多くの経験豊富なメンバーも今年卒業をします。郡上青年会議所を強い組織として次代に引き継いでいくためには、経験年数の若いメンバーが次代の組織を創り上げていく自覚と自らを高めて果敢に挑戦するJAYCEEの本質を学べる機会を提供する必要があります。また、青年会議所に入会をして運動を行うことは、例会や事業を修練の場とし自らを鍛える機会を得たということです。この機会の中には、私たちが青年経済人として、それぞれの企業を発展させるためのファクターが詰まっております。メンバー一人ひとりが「一期一会」の精神で先の未来を見据え、魅力ある人材、JAYCEEとして自己研鑽に努められる運動を行って参ります。
 
【郷土愛溢れる青少年育成】
 私たちの取り巻く環境は、急激な少子高齢化、人口減少が大きな問題として取り上げられています。この郡上市においても、少子高齢化の傾向が顕著にあらわれており、その問題が起因して地域社会における担い手世代の減少による経済活力や地域活力の低下が懸念されています。一方で家庭を取り巻く環境は、共働き世帯が増え、極端な年少人口の減少で、子供たちの教育環境にも大きく影響が生じております。このような社会の変化に対応すべく、私たちJAYCEEが地域の財産である子供たちのために自立できる機会、教育環境を提供する必要があります。子供たちが豊かに暮らし、故郷に誇りを持ち、自分の地域の為にできることを自ら考える。そんな郷土愛溢れる子供たちが増えていけば、このまちはさらに輝くまちになると確信します。
 この地域には誇るべき魅力があります。多くの自然から得られる恵み、多彩な歴史、文化、国や県から指定された有形、無形文化財の数々、子供たちがこれらの魅力に触れ、学び、体験する機会を「一期一会」の精神を持って提供することが、子供たちとまちを深く結びつけ、まちに対して郷土愛が醸成されてくのはないでしょうか。また私たち大人には子供たちに現在のまちの魅力を伝える責任があります。将来、子供たちが故郷に目を向けたとき、このまちにしかない魅力を理解していれば、郷土愛が市民としての誇りに生まれ変わり、まちの未来は輝きを増します。

【円滑な総務運営と魅力ある郡上青年会議所の発信】
 青年会議所はその名のとおり会議を通じてまちづくりを行う団体です。理事会や委員会において、青年であるメンバーが会議を行うことで、互いの思いや考え方を真剣にぶつけ合い、新たな気づきや学びを感じ成長できる機会を与えてくれる場所であります。メンバーが自身の言動に対する責任を持ちながら、それぞれの考えや豊かな個性を尊重し合うことは、互いの信頼関係を育み団結した組織の構築に繋がると考えます。そして組織として共通の目的に向かって行くには、役割分担やルールに従って行動する必要があります。そのためには、総務委員会が組織の要として機能することが何よりも求められています。徹底したルールと組織のシステムが効率的になっているかどうか、各委員会との連携、また日本青年会議所、東海地区協議会、岐阜ブロック協議会との連携が重要であり、それが価値ある組織、信頼される組織へとつながります。
 また、価値ある組織、そして信頼される組織であるためには、私たちの運動を地域に広く発信し、更にはメンバー一人ひとりが意識をもって伝えていくことが重要であります。LOMの要として、メンバーを支え、青年会議所の魅力を多く発信していくためにも組織全体の意思疎通を常に図り、「一期一会」の精神で私たちの運動を伝えていかなければなりません。
 
【全員で取り組む会員拡大】
 郡上青年会議所が、より積極的な青年会議所運動を地域に展開し、影響力をもって発信していくには多くの志を同じくする仲間が必要になります。「一人では愚痴、10人集まれば声、100人集まれば力になる。」という言葉があるように、地域の未来を本気で考え行動する仲間が集うことで、青年会議所運動にパワーと説得力が増します。
 近年、郡上青年会議所には多くの新入会員が入会しました。同じ世代の青年経済人に対して、青年会議所だからこそ得られる学び、魅力、まちに対する熱い思いを伝えることができなければ新入会員は増えません。多くのメンバーが会員拡大の重要性を認識し、会員拡大活動を行ったからこその成果です。2017年度は更にメンバー一人ひとりが当事者意識をもち、「一期一会」の精神で青年会議所の魅力を発信すると共に、メンバー全員で会員拡大に取り組んで参ります。
 
【結びに】
 青年会議所には、自分の価値観を変えるような刺激的な出会いがあり、普段では絶対に得ることのできない成長の機会が用意されています。その一つひとつの機会が自身を更なるステージへ導く機会となり、その経験はこれからの人生において大きな糧となります。20代、30代の青年期は成人としての社会的責任感を持ち、理想を追い求める事と実行が移すことができる年代であり、これからの人生を歩む上で最も重要な期間です。この年代に青年会議所運動に真摯に取り組み、志を同じくする仲間と互いを高め合うことが、私たちの新たな可能性を切り開き、企業や地域のリーダーとして、より魅力的な人材に成長できるのではないでしょうか。一度きりの人生だからこそ自ら選んだ機会を逃すことなく、いまを生きる青年として信念を貫き、あくなき向上心を持ち続け「一期一会」の精神をスローガンに共に青年会議所運動を邁進して参りましょう。